Thursday, June 28, 2012

その昔、職場の若い独身男性が風邪をひいたりすると、「誰かごはん作ってくれる人はいないの?早くお嫁さんをもらいなさいよ」と言われることがあったようだ。今となっては死語かもしれないが“お嫁さんをもらう”ということが、料理を作ってくれる人がいる、ということとつながり、独身でいるより、家庭がある人の方が健康でいられる、と考えられていたのだろう。

 でも、今はどうだろうか。独身か既婚かで、食卓や健康度合いは変わってくるだろうか?食生活を改善する過程においては、独身も既婚も変わらない、というのが私の実感だ。むしろ、独身の方が自由がきく分、意外と食生活を改善しやすい場合すらある。

 食事カウンセリングをしている中で、食生活を変えるにあたって家族の協力が得られるかどうかを尋ねると「奥さんには怖くてお願いできない」「食事は子どもにあわせている」「奥さんも働いているんで」と協力を得られない旨の答えが返ってくることがほとんどだ。

 家での食事が多いほど、その変えられない食習慣は大きなネックになる。その生活が続くとどうなるか。お風呂上がりに見た、あなたの身体は、何を語ってくれるだろうか。

 ただ、独身、既婚に限らず、ビジネスマンにとって主導権をもって選びやすいのが昼食であることは共通している。だからこそ、どんな昼食を選ぶかが、非常に大事なのだ。昼食をとる時間がない、という人も、まずは読み進めてほしい。そして、どうかぜひ、巷にあふれる“落とし穴”に落ちないよう気を付けてほしい。

 その落とし穴には、ヘルシー、という名前がついていることが多い。ヘルシーを直訳すると、健康な、健康に良い、という意味になるが、ちまたにあふれるヘルシーは、「野菜」「低カロリー」「オーガニック」「コラーゲン入り」など、何か良さそうな響きがひとつでもあればOK、というような風潮を感じる。かくいう私も、少し小さめのパフェを食べながら「このパフェ、小ぶりで、ヘルシーだね」と口にしたら、「あなたにとって“ヘルシー”って何!?」と母に心底驚かれたことがある。ただ、そのように、サイズの比較論でのヘルシーがあるのも確かだろう。

「よし、今日からヘルシーランチにしよう!」と宣言した同僚から牛丼屋に誘われたらどう思うだろうか?きっと、言っていることとやっていることが違うと思うのではないだろうか。でも、事実、牛丼屋は、コストパフォーマンスよくヘルシーランチを食べられる場所だ。

 私は、“4つのお皿”の話をよくする。①エネルギー源となる炭水化物主体の主食、②からだをつくるタンパク質主体の主菜(いわゆる、メインのおかずだ)、③からだの調子をよくする野菜や海草がメインの副菜(小鉢に入りそうなものがあてはまる)、④水溶性のビタミンが摂れ、からだをあたためる汁物。この4つを満たす食事を続けていれば、ちょっとしたトラブルは簡単に回避できる。

 ちなみに、4つのお皿がなければいけない、ということではなく、4つのお皿に含まれるものを満たしていれば良い。たとえば、肉野菜炒めは主菜と副菜を満たしていると考え、2皿分のカウントができる。

 牛丼屋では、この4皿が楽々とクリア可能だ。まず、牛丼。ごはん、牛肉、付属の味噌汁の基本セットで3皿。サラダを頼むだけで4皿達成。さらに、プラス数十円で豚汁にグレードアップしたら、普段摂りにくい根菜やこんにゃくのような食材まで摂れる。

 一方、野菜だけのヘルシーサラダランチは、パンとサラダだけで2皿。低カロリーなだけの単品ランチは、低カロリーに重きをおきすぎて、食材を何に分類するのかが難しく、1つのお皿としてカウントできないものすらある。

 ヘルシーそうに見える鮭定食。これも、分解してみる必要がある。もしも、ごはん、味噌汁、焼き鮭、ほうれん草のお浸し、というように4つのお皿に分類できるものならいいだろう。でも、小鉢がほうれん草ではなく冷ややっこだったら、そこには偏りが生まれる。豆腐、それ自体はカラダに良い食材だ。ところが、単体で良いものでも、組み合わせ次第でその役割・立場は変わるのだ。

 では、カレーはどうだろう?もしもそのカレーに、食材がゴロゴロ入っているのであれば、汁物以外のお皿をカウントすることは可能かもしれない。でも、何日も煮込んでとろとろになったとしても、圧倒的にルーの方が多そうなものなら、お店によっては、脂を飲んでいるような感覚だ。それではバランスが悪くなってしまう。

 では、ラーメンはどうだろう。ラーメンは、意外と男性が野菜を食べてくれるメニューだと感じている。サラダでは食べてくれなくても、ラーメンのトッピングの野菜を増やすことは苦ではない、という感じに。ただ、ラーメンでタンパク質のお皿をカウントしようとすると、チャーシューがグレーゾーンになる。脂が多いものだったら、半皿とカウントしてほしいし、だからって倍の量のチャーシューを食べてほしいわけでもない。ここはやはり、シンプルに卵のトッピングをお忘れなく、というところだろうか。

 そして、昼時はごった返しているそば屋。ここでの注文はなかなか難しい。野菜をプラスしようとかき揚げを頼むよりはおろし大根やきのこをプラスしてほしい。そば屋では、タンパク質のお皿が難しく、えびやきすになると揚げものになってしまうし、かといって、衣を外して食べてもらうのもなんだかさみしい。温泉卵をプラスしたり、サイドメニューで冷ややっこをプラスしたり、そして時々、揚げもの、というのはどうだろうか。

 ただ、麺類に共通していえるのは、4つめのお皿だ、とカウントして、汁を全部飲み干さないでほしい、ということだ。

 色々いちゃもんをつけてしまったが、じゃあ、オススメなのは何か、と聞かれたら、「定食」と答える。その存在が、すでに4つのお皿を満たしてくれることがほとんどだからだ。(ただ、副菜の野菜がいつもポテトサラダ、というのだけは要注意!)

 中でも、ビジネスマンの好きな定食ランキングで1位に輝いたこともある生姜焼き定食は、格付けするなら、最高ランクAAAをつけたいくらいだ。拙書『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』の中でも生姜焼き定食について熱く語らせていただいているが、豚肉に多く含まれるビタミンB群は疲労回復を期待できるし、傍らに必ず添えてあるキャベツの千切りにはビタミンCが多く含まれ、ストレス抵抗力を高めてくれる。疲労回復とストレス抵抗力…ビジネスマンに必須なものと思わないだろうか?

 でも、家では肉ばかり、という人ならば、お昼に焼き魚定食や刺身定食を食べることがヘルシーランチとなる。つまり、普段不足しがちなものを補うことこそ、ヘルシーなのだ。ヘルシーと書いてあったり、小さいサイズだからヘルシーだ、なんて思ってはいけない。…そう書いていて気付いたのだが、私も、もう、小さめのパフェやケーキを見て、気軽にヘルシーだなんて言わないようにしようと思う。

 ただ、定食が安くはないのも事実だ。予算より、100円、200円と上がってしまうことも多々ある。でも、夜に同じように栄養をとろうとしたら、どれくらいかかるだろうか?それを考えたら、その100円が生みだす価値は大きなものだ。

 ところで、スーパー企業戦士の中には「ごはんを食べると眠くなるから」と食事を抜く人がいる。でも、もしもごはんを食べた後に強烈な眠気が襲ったら、食事の選択を間違えていないか疑ってほしい。ラーメン+炒飯や、丼+ミニそば、ハンバーガー+ポテトフライ(芋は炭水化物を多く含む食品に分類される)のように、W炭水化物で糖質過多な食べ方をすると、血糖値が急激に上下し、眠気を誘いやすい。1日の中で仕事をする時間は、午後の方が圧倒的に長い。午後の時間、眠気をこらえて仕事をすることにならないよう、ランチには気をつけなければならない。

 さらに、経営者の食事記録を見ていておもしろいと思うのは、多忙な生活を送っているはずなのに「忙しくて食事を抜く」ということがないこと。しかも「食べないと効率が落ちるから」と口を揃えていう。だからこそ、今、昼食を摂る時間がない、という人に、心からお願いしたい。できるだけ、「食事をする」ことの優先順位を、あげてほしい。ちゃんとエネルギー補給をすることが、仕事で結果を出すまでの体力と知力を支えるのだ。

 食事になんて興味がない、という人もいるだろう。予算内でお腹を満たせば良い、という人も少なくないだろう。でも、あなたが選ぶランチは、間違いなく、あなたのパフォーマンスに関わっている。

 もしも、うちの奥さん(もしくはパートナー)は毎日の食事に気を使ってくれている、という人がいたら、今日は仕事帰りに、花でもケーキでも、好きなものを買って帰ってあげてほしい。それは、かけがえのない、幸せだと思う。少なくとも、私はそのような食事記録を見ることがあまりなく、それがどれだけ特別かを感じている。

 でも、そうではないという人も、まだ独身の人も、それは問題ではないから大丈夫。自分の健康を管理するのは、本来、自分自身でいいのだ。若い内はムリがきく。ちょっとやそっとの体調不良もなんのその、ちょっとの欠食もなんのその、で仕事に打ち込んでしまうかもしれない。でも、家族を守るということは、自分の健康を守るということでもある。部下や社員を守る、ということも、同じだと思う。梅雨時期は体調を崩しやすい。いつも以上に、自分の身体をケアすることが必要だ。

仕事の効率を下げる「あの人気ランチ」の落とし穴|食の安全|ダイヤモンド・オンライン (via petapeta)

ここでいう「ごはんを作ってくれる人」ってのは、身近に気にかけてくれる人がいるかどうかってことじゃないかな。
意識失って倒れた時に、救急車呼んでくれる人がいるか?っていう

Notes

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